禁断のプロポーズ

 間近に見つめられたら、なんだか逆らえなくなる。

 好きなのか。

 嫌いなのか。

 信用できるのか。

 できないのか。

 まだ答えは出ていないのに、気持ちもついていかないまま、突っ走ってしまっている気がする。

 いや、逆らえない時点で、答えは出ているのかもしれないけれど。

 自分の上に夏目がのしかかる。

「……重いです」
と文句を言うと、

「少し我慢しろ」
と言いながらも、あまり体重をかけないようにしてくれる。

 夏目の重みに、ふと違うことを考えそうになったが、黙ってその口づけを受けた。