禁断のプロポーズ

 そう評価してくれるのは嬉しいが。

 今、そこのところを追求して、この話を進めたくはなかった。

「そういえば、昨夜は水沢さんのせいで聞きそびれましたけど。

 言ってましたよね。

 姉は自殺じゃないんじゃないかって」
と言うと、

「いつ言ったかな」
と言い出す。

「いつって……」

 貴方が私に覆い被さってキスしてきたときですよ、とは言えなかった。

「そういえば、結局、日記は何処にあるんだ。

 見せてみろ」

「話、そらさないでくださいよ」

「そらしてるんじゃない。

 関係あるかもしれないから言ってるんだ」

「……フ、フランスの銀行の貸金庫にあります」

 そこで夏目は立ち上がる。

「じゃあ、此処までだな」

「いや待って。
 ほんとに今、手許にないんですっ」

 夏目は振り返り、
「お前の話は何処まで本当かわからん」
と言い捨てる。

「何処までも本当ですっ」
と訴えてみたが、我ながら、余計胡散臭いな、と思っていた。