「大丈夫よ。あたしたちは後輩どもにしっかり教え込んできたし。」


「そうね。それに、あんたもいるじゃない。」





アマネさんが、しっかりと僕に目線を合わせてきた。




「僕、ですか…」


「あんたは非力じゃないよ。」





いじめられても逃げなかったでしょ、すごいことよ。と言われた。




「あんな傷、うちの野郎どもでも結構堪えるよ。」


「あ!思い出したけど、なんかめっちゃ体鍛えられてなかった?」




ん?いつアマネさんに体見られたっけ。

あ、手当てしてもらった時か。




「それは、田舎で農業手伝ってたからですよ。勝手に鍛えられたんです。」



ああ、それがあったからあんなに殴られても死ななかったのかもしれないな、と思った。