「ってワケで一緒に夏祭り行こっ!」
「どんなわけだよ」
「あだっ!」
ビシッと昴に人差し指をつきつけ、決まった。と、思っていたら頭を叩かれた。
「てか、なんで俺が可愛くなくて、美人でもないお前みたいな“ちんちくりん”と一緒に夏祭り行かなきゃいけないんだよ」
…やっぱり。
私は何をしても相手にされない。
昴がロングヘアが似合う子が好きと言ったから、髪を頑張って伸ばして。
昴が大人っぽい子が好きと言ったから、少しでも大人っぽく見えるような服を着て。
昴が落ち着いてる性格の子が好みと言ったから、頑張ってそれに近づこうと努力しても。
私は見向きもされない。

