抱きしめていた青年の頭にのせられていた少女の腕が力なく落ちる。 「…はな? お…い。はなっ!」 瞼を閉じて動かなくなった腕の中の少女を見て、青年は泣きじゃくる。 「俺を一人にしないでくれ…っ」 そう言っても反応しない腕の中の少女。 そこにやってきた救急車。 青年は縋るような目で救急車を見る。 そして、少女を乗せた救急車は病院へと向かった。 けど、神様は残酷だ。