後ろ姿だけど、私が見間違うわけがない。 何十回、何百回、何千回、とその後ろ姿を見ながら大きくなった。 男の人が女の人の方に顔を向ける。 その横顔は見慣れた昴のもの。 「…すばる」 ポツリとつぶやいた私の声が彼に届いたかわからない。 けど、 「…は、な……」 昴が私の方を向いた。 そして、次の瞬間には目を見開いて、利き手につけてある腕時計で時間を確認している。