「花…?」 顔を埋めていた私は勢いよく顔をあげる。 顔をあげた先にいたのは、 「みかんとコウキくん…」 可愛く着飾ったみかんと、甚平を着たみかんの彼氏のコウキくんだった。 「花ちゃんじゃないっスか!」 ニコニコ犬のように人懐っこい笑顔を浮かべるコウキくんとは正反対にみかんの眉間には皺が寄っている。 「花、あんたの待ち人は?」 私と目線を合わせるようにしゃがんだみかん。