お隣さんと内緒の恋話


柚奈に好きな人がいたという事で、さらに告白までする決心をしたその相手…


「 壮真 」

「 え… 壮真? 壮真って、あの壮真!?」

「 うん、好きなの… いやっ恥ずかしい!何言わせんのよっ 」


自分で言っておいて勝手に照れながらバシバシと私を叩く。

叩かれながら私は壮真を思い返す。

壮真は小学3年の時に近所に引っ越してきた奴。

風見 壮真… 彼は明るく茶髪にピアス、自由奔放で我が道をひたすら行く奴。


カレー屋でバイトもしている。


柚奈に壮真、香伊羅 (かいら♀)、玲音 (れお♂)は小中高の間で繋がりある仲間。


柚奈は私の気づかないうちに壮真に思いを寄せていた。

いつも一緒にいる楽しい友達の中で恋が芽生えてた。


「 柚奈、がんばれ!壮真、いい奴だよっ うまくいくと思うよ 」

「 ありがと、椿… 椿も、ダサ男くんとこれから仲良くね!」

「 えっ、なんで?意味不明~ 」


校門での出来事が、柚奈の目に葵と私がどう映ったかはわからない。


でも、私にとってこれから先、葵が絡む生活になるなんて想像だにしていなかった。