適当に朝ごはんを済ませ制服に着替えると、いつもギリギリだった時間にも余裕があり 焦ることなく鏡の前でニコニコしていた。
ん~ よし!
可愛いぞ、椿!
私はカバンを持ち玄関を開けて鍵を閉める。
学校が近いって すばらしい~
葵はもう行ったかなぁ、それとも まだかなぁ
気分は上々、学校に着いて教室に行くと 玲音が私に気づき声をかけてきた。
「 椿、おーっす!」
「 玲音、おはよ~ 」
「 この間 ごめんな、先生ちゃんと送ってくれた?」
あ、そうだった…
「 うん、あの上山先生だよ~ しっかり送ってくれてラッキー!」
って言えば 玲音も詮索しないよね。
「 なんだ、やっぱ椿も上山が好きなんだな 」
へ…
えっと~ 上山は上山でも ちょい違うんだけどなぁ
だって私が好きなのは…
「 お、ダサ男 上山 葵じゃん!」
「 えっ!? 」
わ… 葵だぁ
玲音ってば、私の好きな人をよくもっ
って…… ついこの間まで 私も玲音と同じだったんだよね…
「 玲音、変な言い方やめなよ、私もやめるから、ね?」
不思議そうに私を見る玲音は いきなり私にデコピンをした。
「 った! ちょ、玲音!?痛いよ~ 」
「 わり。椿に免じて 言うこと聞いてやるよ、ダサ男とは呼ばないから安心しな 」
玲音…
でも デコピンはいらないんじゃないの?

