お隣さんと内緒の恋話


歩みを止めしかめっ面する私を葵はクスッと笑った。


ちょっと、今 私の事 笑ったよねぇ!!

ダサ男に笑われるなんて最悪っ


「 サボりだけど!上山 葵、あんたはどうなのよ、全然 元気じゃないっ 」

「 開き直ったね 」


くうっ…

腹立つわぁ~

ダサ男のくせに やたら喋るし!

なんなのよ、もうっ


私はサボりを指摘されて 保健室を出るに出られず しかたなく葵の隣のベッドに潜り込んだ。

そんな私を葵は笑みを見せていたが私は 無視していつの間にか眠ってしまった。

そして気づけば 私を覗き見る柚奈。


「 柚奈… 」

「 そうだけど?ずいぶん長いサボりだこと 」


え… なんで?


「 私、寝てた?」

「 そのボケ本気なの?もう、お昼すぎてますけどね 」

「 …ええっ!? お昼っ!うそ… 」


マジで、なんで…

こんなの…

普通にサボりじゃん!

あいつ~ 上山 葵めっ……


「 なんで 起こさないのよーっ! 」

「 はぁ? 椿… ほら、カバン。今日は午後休校だよ、わかる? 帰るよ!」


あ~ 信じらんないよ~


私は葵の笑みを見たのが最後、四時間も見事に授業をサボってしまった。

あげく帰宅につく。

校舎を柚奈と一緒に出ると、門には女子が固まっていた。


「 なにあれ… 」

「 上山先生でしょ 」


あ、上山先生ね… 納得。