葵は雅とは反対に、ダサ男として有名人。
でも 話して見れば普通で、だらしない前髪と眼鏡がなければ 雅と同じくイケメン。
何より 私には雅よりも葵が カッコよく見える。
話していくうち、気になっているの確か。
そんな中で 葵との甘い勘違いしてしまいそうな出来事が、私をドキドキさせ、おかしくさせている。
今、葵から面と向かって好きだと告白された私は 聞き返す言葉が出てこなかった。
葵は自分で言ったにも関わらず、私から目を背ける。
「 葵… 今の、好きって… ほんと?」
私は葵を覗き込むようにして聞いた。
パッと手で目元から覆う葵は照れている。
そんな葵を見たら、嫌でも 私まで照れてしまう。
葵の告白… 本気かな?
「 葵?」
私が好きなの?
「 …ほんとだよ、嘘なんか… 言うかよ 」
それを聞いた私は葵と同じように両手て顔を覆った。
嘘… マジで?
葵が私を… 好きっ!?
どうしよう… どうしよう、どうしよう!
う、嬉しいんだけど~
嬉しくてジタンダ踏みそうになる気持ちを押さえていると、照れている葵が まだ顔を背けながら 私をそっと抱きしめた。
「 葵…?」
「 俺… けっこう 前から椿が好きだった… 嘘なんかじゃないからな?」
うん、そう頷く私は 自分をおかしいと思っていたにも関わらず、今、嬉しさがピークに達していた。
私… 葵を好きなんだ。
おかしいとかじゃなくて、好きになってたんだ…
私、バカ。
あれ… けっこう前から? そうなの?