お隣さんと内緒の恋話


私と葵が揃っているところを見た雅はニッコリする。


「 悪いが今から出かけるけど、葵どうする?」

「 俺はいいよ、椿 手伝うし 」

「 でも、明日もあるし大丈夫だよ?」


寂しいけど…


「 葵、帰りは多分遅いから 一緒に 」


だよねぇ 家族事は優先しなきゃね…


「 葵、行って?私なら大丈夫。どのみち私も出かけるから 」


100均… 一緒に行きたかったな。


私は笑みを見せて言うと、葵は少し黙ってから わかった と頷いた。

髪を縛っていたピンクのゴムを外し私に返す葵。


「 いいよ、あげる。また使う時あるだろうしね 」


私はゴムを葵に渡した。

ゴムを握りしめる 葵に またね と言った。


カーテン…

パパに付けといてもらえば良かったな…

ついでだから 私もこのまま出かけちゃお。

100均と、コンビニでお弁当買わなきゃ。


改めて着替える私はピンクのゴムを手首にはめてアパートを出た。


はぁ~ 一人って つまんない。

最近、なんだかんだ葵がそばにいたからかな?


ふいにメロディ音が鳴って 携帯を見ると、葵からのメールだった。



『 椿、手伝えなくてごめん。カーテン俺がつけるから 待っててほしい… 』



葵… うん、待ってる。



葵のメールに、待ってると 返事を返した。

ただ、それだけなのに つまらないと思った一人の買い物も急に足が軽くなった。


あ、そうだ!


私は100均を目の前にして思い立った。


葵とは お婆ちゃん家でご飯一緒に食べたりするから コップとか買っちゃおうかな~

何気にペアっぽくしたりして?

きゃあ~ 

あ、彼女じゃないけど いいかな?

まぁ いっか。