柚奈が荷物を整理している間に片付けをして葵に 柚奈と出かけるとメールする。
「 椿、行ける?」
「 いいよ~」
自宅を出て、バス停まで行き 柚奈の家に向かう。
気の知れた柚奈と一緒だと会話が途切れず すぐに着いた。
「 …そういえばさ、香伊羅がね 圭都を気に入ったんだよ、私てっきり光國くんだと思ってたのに 」
「 マジで!意外だねぇ だって、そんな感じしなかったもん、香伊羅の好みって謎だからさ 」
「 だよね~」
そんな話題を玄関先でしている、私と柚奈。
荷物を置いて来るといい中に入った柚奈を待っていると、私の目の前に見覚えある人が現れた。
「 …あ、あなた 」
「 椿先輩… 」
な、なんで!?
動揺してしまう私の前にいるのは、壮真の彼女の加純だった。
驚きすぎて 言葉がない私は 加純を見つめた。
「 先輩… ここ、柚奈先輩の家ですよね?」
うん、と声にならず頷くと 加純は 私の横を抜けてインターホンを押そうとした。
ちょっ!?
「 待って! えと、お願い、待ってくれない?」
「 私、柚奈先輩に用事あって来たんです、だから… 」
用事って、絶対 壮真のことだよね…
「 柚奈に何 話すつもりなの?」
「 …先輩には関係ないです 」
関係はないけど… でも!!
加純を引き止めていると、柚奈がいつの間にか そばに来ていた。
「 加純さん… なんでいるの?」
「 柚奈… 」
「 柚奈先輩に話があって来たんです 」
あ~… 嘘でしょ、こんな…
揉めるよ、絶対…

