ふと夜中に目が覚めた私の横で 静かな寝息をたて眠る柚奈。
「 可愛い顔しちゃって… イビキしてたら笑ってやるのに~ 」
なんてね、ひがんでどうする!
あ~ 寝よ、寝よ。
そのまま眠りに入り、朝、柚奈に起こされた私は枕元にある携帯を見る。
ん~… 何時…
「 椿ってば、起きてよ~ 9時回るよ!」
「 …9時っ!? うそ~ 」
やだ、寝すぎじゃん!
「 あ… いい匂いする。もしかして?」
「 朝ごはん、出来ますよ 奥さん 」
「 お。いい嫁さんで何より!」
にゃはは。
「 ほんとは椿がやるんだよねぇ… 嫁に行ける? 」
それ言っちゃダメじゃん。
嫁には行くけど 葵みたいに料理出来る人と結婚…
「 なはっ~ やぁね、まだ先の話じゃん?なんで葵よ~」
一人考え妄想するも、未来を葵と一緒だと思うと クネクネしてしまう。
「 椿… あんたさ、たまに 変だよ 」
「 ちょっと、変とか言わないで!柚奈だって 想像するでしょ~ 壮真との未来を 」
う~ん、と考える柚奈は 首を横に振った。
「 ええ、嘘だぁ 壮真のお嫁さんにって考えないの?」
「 ない。だって、今 別れてるし。加純さんが彼女だし 」
あ… 現実に戻ったね。
「 椿、夢見るより、少しくらい料理っていうか出来ないと 上山くんに嫌われちゃうよ?」
な… なんですと!?

