お隣さんと内緒の恋話


柚奈が壮真に会うと思うだけで内心ドキドキした。

別れた二人が改めて会うということに、不安を感じる。

壮真からのメールを見つめる柚奈に、またメールが来た。



「 椿、壮真から!」

「 なんて?」

「 今から会えないかって… どうしよ、椿!」



嘘… ほんとに? だって、9時過ぎてるけど…



「 どこで会うの、公園は危ないから… コンビニじゃ話せないし… ファミレス 遠いよ?」


私が着いてくにも 二人の邪魔はしたくないしなぁ

どうしよう…



「 椿! 一生のお願いっ 」


あ… やな予感。

すっごく やな予感…



一応聞いてみるようと柚奈に聞くと、私の部屋に壮真を呼びたいと言う。

それが一生のお願い。

一生のお願いと言うよりも お安い御用なものだが、私としては複雑な心境だ。

葵意外、ほかの男が入る事を許すには 勇気がいる。

いくら友達でも。



「 柚奈… あのね… 」

「 お願い、椿!上山くんが怒るかもしれないって それはわかる、でも お願い!
壮真と会って話したいの… 会いたいの… 」



切実な思い、柚奈の恋する心。

今 私が拒否したら 柚奈は 出て行ってしまう。

友達の願いを無視するなんて出来ない、そう思い 壮真を呼ぶことに 納得した。



「 椿、ありがとう!大好き~」

「 知ってる~」


こうやって 秘密基地はバレてくのね…


葵に壮真が来る事話さなきゃ!


何て言うかな… 怒るかな?

ん~…