お隣さんと内緒の恋話


内心思った事が脳裏に張りつく。


「 柚奈、結局のとこ加寿也さんとどうなりたいの?」


つい そう聞いてしまった。


「 相手は大人だから… 好きになっても泣くのは私だよね 」


もう好きなんじゃん…

そう考えるのって 好きって事なんじゃないの?


「 なるようになるでしょ。で、椿は?」


あ~ 私かぁ 聞かれるんだぁ

やめてほしいけど、聞くよねぇ…


「 椿は上山くんがダサ男って言われるのどう?」


ダサ男か…


「 前は話したことなかったし、ダサ男でしかなかったよ、でも ちゃんと会話になるし、意外に普通でダサくないし、実はイケてるし…
優しくて 力強くて、すごく好き… 」


ヤバい、照れるわ。



「 …はいはいって感じだね。上山先生の弟なんだもんね、それ知っちゃうとダサくは感じないけど…
見た目だけだよね 」


うん~ まぁそうだよねぇ わかる。



これ以上聞かないでと内心思いつついると、私の携帯が鳴った。


「 柚奈、葵から。…もしもし~ 」

『 椿、今どこ?』

「 柚奈とファミレスにいるよ、どうしたの? 雅くんは?」

『 雅は薬効いて寝たとこ。今から少し合流するよ、加寿也さんと 』



へ!?

加寿也さんと…来るの?


「 わかった~ 待ってる 」


は~… 柚奈に言ったら ルンルンだな。


葵からの思わぬ言葉に内心 動揺してしまった。

私は葵に会いたい、柚奈は加寿也に会いたいだろうと 二人が来ることを話した。


「 ヤバいよ!椿~ 私トイレ行って髪とか直してくる!」


えっ、あら~ 乙女じゃん、柚奈。

舞い上がり過ぎなきゃいいけどね…