お隣さんと内緒の恋話


数時間後、真っ暗な部屋の中で 目が覚める。


ん……

「 椿… 起きた?」


葵…

葵っ!?



スッと一気によみがえる記憶に じわりじわりと赤面する。



なんてこった…

私ってば大事な記憶を忘れちゃうとこだった。

それにしても 恥ずかしっ…

まさか こんな、葵と… 大人になってしまった!

けど… 何がどうなってたかはわかんない…

あ~ バカ!



「 椿?」

「 はいっ なにか!?」


しまった、声が裏返っちゃった…


ギュウ…としっかり私を抱きしめる葵の気持ちが伝わるようで 目を閉じて 呼吸を合わせると落ち着く。

私と葵は二人の初めての時間を過ごしていたせいか、すっかり雅のことを忘れていた。



「 椿… 今さらだけど 雅が…」

「 あ… ほんとだ。行かなきゃね 」


いそいそと着替えては 互いに目を合わせにくくいながら 二人玄関でキスを交わしてから雅の元に行った。


「 雅? 気分どうだ?」


あ、起きてる。


「 …気分?最悪だ、もうだめだ… 俺はもう終わりだ…」


情けない! 女にたくさんメール出来るくらいの元気あるのに 情けないっ


「 大の大人が何言ってんだ、しっかりしろよ 」


ほんとだよ、しっかりしてよねっ

そんな時、インターホンが鳴り葵が部屋を出て行く。


「 椿ちゃん… 」

「 なに、雅くん 」

「 ごめんな、椿ちゃんで遊んで…」


遊んだわけ? 私で…



「 ん~ どうせならキスしても良かった?」

「 おもいっきり頭揺らすよ?」


ごめん ごめんと苦笑しながら謝る雅に、私は ツーンと冷たい態度を見せた。