香伊羅と光國の話では 光國の妹の誕生日が近くあり、そのプレゼントを選ぶのを光國が香伊羅にお願いしたらしい。



「 光國くんの妹 何歳?」

「 中2 」


へぇ 中2でも女の子ならマセ時期だよね~

プレゼントかぁ…



「 椿、上山くん、行こっか!」

「 いや、悪いけど 椿と出かけるから 」


えっ、葵… 急にどうしたの?


葵も光國と香伊羅の頼みを聞いたのかと思ったが そうではなかった。

キョトンとする香伊羅は葵に訪ねる。



「 上山くん、一緒に行ってくれるんじゃないの?」

だよね、私もそう思ったんだけど…



「 椿はどうしたい?」

「 え、私!? 」


ほんと どうしたの、葵…

いつもなら 何も言わずに行動してくれるのに…



「 上山、悪かったよ… 俺 瀬部と行くからさ、織原もごめんな 」

「 え、そんな謝んないでよ~ こっちこそ一緒に行けなくて ごめんね 」



光國が香伊羅と二人で行くのを見送り、私は葵を見る。



「 葵… どうしたの?気が変わったの?」

「 俺たち いない方がいいって気づいたから 」


ん? 私たちが いない方がいい?


「 えーと… わかんないんだけど 」

「 光國だよ、あいつ… 」


光國くんがなに?



私の手を繋ぎ歩き出す葵を見ながら考えてみる。


葵は何を気づいたのか、光國の何を…

私には どう考えてもピンッとこない。



「 ねぇ、葵~ 私 全然 わかんないの、光國くんがどうかした?」

「 光國は 瀬部が好きなんだと思う 」


え…


「 ええっ!」



うっそ、光國くんが香伊羅を?

マジで? そうなの…


「 椿、鈍感だな 」


ん~… 反論できません。