夕食の鍋を食べてから おばあちゃんを挟み雑談していた。
デザートには冷凍みかん。
これには葵と雅か喜び、私も頬張った。
こたつの温もりを感じながらの冷凍みかに 小さい頃を思い出す。
「 椿はこの冷凍みかんが なかなか食べれなくてねぇ…」
「 おばあちゃん、次はなに… 」
もう 勘弁してよ~
「 何かあったんですか?」
「 ふふ。椿が冷凍みかん食べてて 冷たいのが嫌だって、痛いから嫌だって泣き出してねぇ
椿のママが何となく口の中を見たら 虫歯があったんだよ 」
あ、そういえば、そんな記憶あるかも…
「 恥ずかしいから もうっ 」
「 椿の小さい頃は 賑わしいな 」
ん~… 虫歯。
「 冷凍みかん食べれば 虫歯に染みるよな、椿ちゃん おもしろいな 」
「 おもしろくないし~」
おばあちゃんったら、恥ずかしいよ。
時間は9時を回り、楽しい団らんが終わる。
おばあちゃんも楽しかったのか こたつを出して良かったと微笑んでいた。
また おいでと、おばあちゃんの言葉に 葵も雅も笑顔で 頷いた。
自宅に戻りながら 空を見上げると、星は見えず雲が月を隠している。
「 明日… 雨っぽいね 」
「 雨は憂うつだよな 」
葵でも憂うつ なんてあるんだ…
「 雨だと寝過ごすんだよなぁ 」
雅くん… 教師でしょうに。
「 椿ちゃん、寝坊すんなよ?雨は静かだからな、眠りが深くなるから 」
「 も~ 雨ごときに… ちゃんと起きれますよ!」
「 椿、また 明日な 」
「 葵… また、明日ね 」
「 椿ちゃん、俺には? 」
「 はい、おやすみなさーい 」
柚奈の悲しい出来事もあったけど、1日の締めくくりは 暖かい こたつ団らんで終わった。
自宅に入ると、私はやることを片付け12時前には眠った。

