お隣さんと内緒の恋話


思わぬ事実に驚く私。

知ってか知らずか、誰かが背後から私の肩を叩いた。


「 葉山、葛西、織原も… 何してるんだ?」


ビクッとした私には顔を見なくてもわかった。


雅くん… 今 現れないでよ!


「 上山先生!」

「 先生こそ何してんすか~」


買い物だよ、買い物!


「 ぶらっとマスク買いにな 」


あは、間違ってないけどね。


「 なんでマスク買いにデパだよ~」

「 100均とかでいいじゃん!」



あ~ 確かに…


たわいもない男子と先生の会話が弾み、私はその場から抜け出せないでいた。

トイレから出てきたため、トイレに舞い戻れない。


「 あれ、先生 あそこにいんの、ダサ男じゃね? 」


ぬぅわぁーんですってー!!

葛西め~ 私の彼氏をダサ男とは~

仕方ないにしても、あんたたちのがダサ男なんだよーだ!


「 葛西くん、口悪いよ… 私、ちょっと声かけてくる!」

「 え、織原?」


ふんっ!と冷たい素振りで私はその場を離れて葵のもとに行った。


「 葵っ… 」

「 椿… 大丈夫か? ってか 顔が怒ってる… 葉山と葛西と何かあった?」


怒ってる? 怒ってるわよ、あの二人に~


「 だってさぁ 葛西くんが葵の事…」

「 おい、上山~ 一人か?」


げっ 葛西くん… なんでこっち来んの!


「 一人じゃないけど 」


私がいるっての!ついでに雅くんもね。


「 あそ。織原、暇ならゲーセン行かね?」


は、あんた何言ってんの!?