お隣さんと内緒の恋話


葵に どことなく緊張顔で笑みを見せると 小さくカシャっと音がした。


「 あっ!!お前っ 」


は?

「 お前!? 」


なに、お前ってなによ…

今までちゃんと私を名前で呼んでたのに…


「 悪い悪い、ついな 」

「 雅くん?」

「 雅が紛れて写ったんだよ、うぜぇ 削除してやる!」


あ~ 雅くんのせい…


「 お待たせしました~ プードルのアプリコットですよ 」

あ!!来たぁ。

話していると店員がプードルを連れてきてくれた。



「 いやぁ~ 小っちゃぁーい!可愛いっ アプリコットって名前なんだ~ 」

「 アプリコットは毛色の事なんですよ~ 早く家族が見つかるといんですけどね 」

「 へぇ なるほど、毛色かぁ 」


やーん、ヤバいわ~


少し震えながら私をチラチラ見るプードル。

可愛さのあまり顔に近づけて 見つめて見るとやっぱり… 可愛い!


「 もう、可愛いしかないね~ 」


なんて可愛いのよ、ほんとに。


「 見た目 普通に茶色って言ってしまいがちですが、犬も猫も毛色にも色々あるんですよ。
このプードルはアプリコット、もう一匹いた茶色に見える子はレッドって言うんですよ 」

「 レッド?え~ そうなんだぁ 」


どう見ても濃いめの茶色に見える…


「 アプリコットはレッドより少し赤みが濃んですよ、今はまだ わかりづらいけど 」


そうなんだぁ… 意外と深いんだなぁ…


「 雅も抱っこしたら? 葵くんも 」


ん?

「 俺らはいいよ、彩香 」


ちょっと、彩香って…

ペットショップ店員とも お知り合いだったのっ!?