駐車場まで来て、バイクと赤い車がないとわかり寂しく感じた。

何のために ここまで来たのか… 別れるためだったのか、わからない。


「 椿ちゃん、乗って 」

「 はい 」


は~… なんだか、疲れたぁ

で、これみよがしに葵の肩に持たれてみちゃう?



「 眠い? 起こすから いいよ 」


いや、眠いわけじゃないのよ?

車の振動と、流れる景色、なぜかヒーリング曲が流れる車内に 嫌でも睡魔が忍び寄る。


ヤバ… 目が開かないよ……


眠りに入った私は カクッとなりながら眠っていた。

そして、いつの間にか 葵の足を枕にして寝てしまう始末。


「 …椿、椿、着いたぞ 」


ん… 着いた?

ハッとして起きるも、私は自分の視界が低いことに気がついた。


なんで足元が見えてんの?


おそるおそる首を上げて見てみれば、葵の顔が私を見下ろしていた。


ちょっと… なんで!

どうなってんの!!


「 普通、逆だよな。膝枕?」


ひえぇ~!大失態っ


「 ごめん、葵… まさか こんな… 」

「 ほんの一部だけど、冷たいし 」

え、冷たい?


「 椿ちゃんの寝顔 可愛かったよ 」

「 見ないで!それより冷たいって何が?」


私が体を起こすと、葵が指差した。


…げっ!! これ、よだれ…


「 きゃあ~ ごめんね、ごめんね!信じらんない、すぐ洗お!やだぁ 」


私としたことがっ……


「 平気、平気、気にすんな 椿 」


気にするよ、だって よだれ!!


「 洗わなくていいじゃん、俺なら洗わないけどね 」


おだまり! 変態 雅っ