お隣さんと内緒の恋話


う、わぁ~ イケメンすぎ…

こんなにカッコいいのに、なんかクセがあるんだよねぇ


「 おはよう、織原 」

え…

「 あ、はい!上山先生 」


なんて、自宅で お隣さんで 名前で呼び合う仲になってる今は 妙に くすぐったく感じた。

「 ハハ、なんか変だな、こういうの 」

「 うん、笑える… あはは。でも、カッコいいよ雅くん 」


ん?


笑う私に一歩 二歩と近づき、玄関に入る雅。

バタンとドアが閉まり、ハッとした。


「 あ~ 私、かばん持ってくるね 」

「 椿ちゃん!」


え……

なに、これ…


私の頭の思考が停止した。


なぜか?

雅が私を抱きしめたから。


なんで雅くんが…

どうして? どうなってんの!?


「 椿ちゃん、ごめん… ケガの償いは必ずするよ、約束する 」


雅くん…

もしかして、私が思うより 雅くんはショックだったの?


仮にも私は生徒… 雅は教師。

私は 雅の腕に手を添えて ううん、と首を振った。

なぜなら償いは必要ないから。

足のケガは ある意味 自業自得とも言えるから。


「 雅くん、大丈夫だって 何回も言ったよ?
だから、そんなふうに考えたりしないで。学校 送ってくれるんでしょ 」

「 ああ、送るよ 」