お隣さんと内緒の恋話


雅が私の足を見つめ 申し訳なさそうに言う。


そんな顔で言わないでよ…


「 私、大丈夫だよ?」

「 でも、俺がしっかり者なら こんなことにはならずに済んだはず 」


雅くん…

「 だったら反省しろよ、とことん 」


葵…

「 雅くんは悪くないし、私もね。もちろん、葵も。だから気にしないでよ、ね?」


たど、明日は葵を 楓と美乃莉なね会わせなきゃならない。


学校ではダサ男で有名な葵、あの二人を前にして 何を言われるかと思うと 胸が苦しい。


机に3人が座り、ご飯を食べる。

その際、葵がすかさずパイナップルを雅の口元に差し出した。


「 これ、意外とうまいから食えよ 」

「 うん、おいしいよ~」


さぁ さぁ さぁ!食べちゃってくださいな!

「 悪い、俺パイナップル嫌いなんだ 」


え… パイナップルってなんでわかったの?


「 あ、そうだった… 忘れてた 」


なぬっ!

「 葵、雅くんがパイナップル嫌いって知ってたんだ…」

「 忘れてたけどな 」


あはは… ガックリ。

反応みたかったのにな~


「 じゃあ パイナップルは私が食べるね 」

「 ごめんな、椿ちゃん 」

「 ううん 」


私の口に合ったわけだし、いっか。

それにしても…

葵に明日の事 話さなきゃ。

でも、あの二人の餌食にはさせないんだから!


「 葵、明日 お願いがあるの、聞いてくれる?」

「 いいよ、何?」


私は箸を置いて 葵と面と向かい 明日 楓と美乃莉に会ってほしいとお願いをした。