お隣さんと内緒の恋話


柚奈の呟きに、香伊羅は言う。



「 諦めな。椿には一緒に謝ったげるし 」

「 違う!そうじゃないの… 椿の彼氏連れてこいって、椿の彼氏はダサ男だよ?
椿より、ダサ男を見せ物見たいにしたら 椿が傷つくし怒るし、二人とも傷つく…
どうしよ… どうしようっ!」

「 あらら、柚奈… 」

「 柚奈、上山はダサ男って言われてるけど 椿には大事な彼氏なんだよな?
だったら ちゃんと椿に話さないとダメだろ?」



壮真に言われた柚奈は涙が込み上げ泣いてしまう。

香伊羅は 椿にメールを送った。


「 椿にメールしたから私が話すよ。柚奈は壮真と帰って、あとは明日、いい?」

「 香伊羅…うん。ありがと 」



壮真なね肩を支えられるようにして帰っていく柚奈。


香伊羅は大きく息を吐き、椿からの電話を待ちながら家に帰る。


そんな事があったなんて露知らず、私は自宅で足を休ませていた。

時間は6時。

平日はおばぁちゃん宅で夕食を取る約束だが 動くにも 辛い。

そこに おばぁちゃんからの電話が鳴る。


「 はい、おばぁちゃん?」

『 椿、ママから電話あってねぇ あんた足をケガしたんだって? 夕飯 ママから電話来る前に作ったんだけど、そっちに持っていくから 』

「 そうなんだ!ごめんね、おばぁちゃん… なかなか一緒に食べれなくて 」

『 いんだよ、私もまた出かけるから。じゃあ 持っていくからね 』


おばぁちゃん、ありがと。

でも、よく出かけるなぁ… 楽しいならいいけとさ。


それにしても葵、遅くない?

寝ちゃったとか?

私を忘れたとか… んなわけないな。

早く来ないかな~

待つって焦れったーい!