葵を無視するようにジュースを買ってコンビニを出て公園に向かうが、後ろが気になって仕方がなかった。
上山 葵… なんで ついてくるのよっ
ダサ男のくせに!
私はピタリと足を止め 後ろを振り向いた。
「 ちょっと!ついてこないでくれる!」
そう言う私に向かって歩いてくる葵。
私まで数歩の距離、葵が言った。
「 自意識過剰… 」
「 なっ… 」
葵はスレ違いざまに さらに言った。
「 俺ん家、公園の向こうだから 」
え…… あ、それは…
なんだ、私の勘違い?
どうしよ、恥ずかしい上に 謝らないと…
「 貸し 2つね 」
は? ……はい!?
葵に言われ後ろを追うようについて公園まで来ると、柚奈が見えた。
あ、ヤバいっ…
上山 葵にまで見られちゃうじゃん!
そう思っていると、葵が公園をど真ん中から通り抜けるつもりなのか入ろうとしていた。
「 待って、上山 葵!行かないで、そこダメ!!」
「 ダメって… 近道だから 」
柚奈の大事な告白を邪魔させないんだから!
そうしてる間に 壮真が来るのが見えた。
「 来た!壮真… 上山 葵、隠れて!早く、こっち 」
「 おい、ちょっ… 」
私は無理矢理 葵の腕を組み引っ張った。
そして 公園入り口横にある木に隠れるようにして 葵を木に押しつけた。

