お隣さんと内緒の恋話


「 葵、来てくれてありがと…」

「 隣だからな。で、どうした?」


なんて言えば…

それに、葵ってば 思いっきり寝起きじゃん。


ダメ、ぶっ… 笑えるっ


私は話そうにも、私のために慌てて来てくれた葵に対して つい 笑ってしまった。


「 椿、なんだよ 」

「 …ん? ううん、ちょっとね おかしくて… それより私ね 葵に話があったんだけど 8時に親と病院行くんだ 」

「 親?なんで病院…」

「 ん… その事も話したかったんだけど 時間ないから 学校終わったら会お?」


2、3分で話せる内容じゃないしね…


「 わかった、気になるけど また後でな 」


私は わかってくれた葵のお腹付近の服を摘まんだ。


「 ありがとね、葵。病院終わったらメールするから 」

「 待ってる 」


葵が自宅に戻り、私は部屋でママが来るのを待った。

携帯を触ろうとブラウザを開くと、いきなり電話が鳴った。


「 わあっ!ビビった~ 柚奈じゃんか、もう… はい、柚奈?」

『 椿~ 風邪?大丈夫なの?』

「 風邪じゃないから大丈夫だよ~ でも今訳ありで…
とりあえずさ、病院行ってくる、また連絡するから 」

『 なによ~ あの二人と何があったの!!』

「 あとでね、ちゃんと話すから… あ、ママ来たみたいだから またね!」


私は曖昧だが柚奈に何かあったとさりげなく伝え電話を終えた。


「 椿~ ママよ、開けて 」

「 開いてるから入ってきて~」


足見たらなんて言うかなぁ…


「 椿、久しぶりねぇ。で、病院行きたいって熱でもあるの?」


あ~ 違うけどなんて言おう…