学校から お婆ちゃん家は近い。
私が住む予定のアパートはお婆ちゃん家のすぐ横にある。
悪知恵っていうのも役に立つもんだな~
気分上々でアパートに着くと お婆ちゃんが待っていた。
「 お婆ちゃん!ただいま~ 」
「 はいはい、おかえり 椿。部屋 見てみるか?
掃除は明日中に入るし、部屋は半年だけ住んだだけだしキレイだから そのまま使ってちょうだい 」
「 なんでもいいよ~ 住めればいいの、文句言わな~い 」
お婆ちゃんのあとについていき 部屋に入る。
ここが… 私の部屋なんだ…
感動!!
「 椿、ひとつ約束がある。なるべく平日の夕飯は お婆ちゃんと食べよう 」
えっ!? うそ…
マジですかっ
「 あ、そうだね~ そうする~ 」
今の私の気分がわかるだろうか…
きっと誰にもわからない。
ルンルンが半分になってしまった。
でも 自炊なんて出来ないし… 文句は言えない!
広く鍵つきの部屋が手に入ったんだから 夕食くらいで文句言ってたらダメよね!
「 椿、お隣に越してくる人の弟さんが あんたと同じ学校らしいよ、仲良くしてやんなさいね。
夕飯も一緒に食べにくればいいから 」
へぇ 誰だろ…
でも 同じ学年の女子なら大歓迎!
「 お婆ちゃん、わかったよ。仲良くする!これから お世話になります 」
ふふっと優しい笑みを見せる お婆ちゃん。
私は引っ越しが楽しみになった。

