あれ、そういえば私 何か忘れてるような…


「 二人とも…というか椿ちゃん、大事な事忘れてないか?」

「 え? 」

「 はっきり言えよ、雅 」


大事な事… 大事な事… なに?


食べ終わった食器をそれぞれ運びながら私は考えた。

ん~ 何 忘れてる?


「 椿、雅がなんかしたのか?」

「 ううん、まさか…」


何にもないけど、私が何かしたかな…


葵と緑茶を入れ直して座ると、雅が私の前に座り ニコリと笑った。

「 な、なに?」


雅が私の顔に1枚の紙をくっつけるように見せてきた。


「 ちょっ 雅くん 何…」

…んん?

紙を手に取り見てみると私は目を見開いて 紙をグシャグシャにした。


「 椿!?」

ヤバい… あり得ないっ どうしようっ

恥ずかしすぎるーっ!


「 さて、椿ちゃん しっかり思い出したみたいで良かったよ 」


思い出したけど、何も葵の前で出さなくてもいいじゃん!

雅が私に見せた1枚の紙は、今日 授業でやったテストの答案用紙。

私、あの時…

笑里からのメールでテストに集中出来なくてほとんど白紙でだしちゃったんだ。


「 椿ちゃん、明日はテストやり直しするから。それでダメなら補習だな 」

な、なんですとーっ!!