「……違う。」
りょーくんと福太郎かと思ったけど違った。
(鈴鶫、出してもらうなら今だぞ。)
隣で麗さんの声が聞こえた。
(我輩達に構わず行って来い。ほら。)
空さんの声も聞こえた。
「…置いて、いけない…。空さん、麗さん…、大切、仲間…」
あたしは麗さんと空さんの方を向いてそう告げた。
ここから抜け出せれるのは今のうち。
けど、あたしだけは駄目。
(ここから出なければ、探したい人間に会えないままだぞ。)
「けど…」
ガオッ、ガルルルルル
(行け!!後悔するぞ!!)
麗さんが吠えた
一気に人間たちは静かになった。
「麗さん…。空さん…。
…分かった。
あたし、やってみる…」
(そうだ。それでいいんだ。)
もう一度麗さんと空さんを見て頷いた
そして先程の人間の方を向く
「出して…
ここから…。
お願い…します。」
あたしは声を振り絞ってその人間に告げる
すると先ほどの人間は初め驚いたが、すぐに頷いた
「わしに任せるちや。すっと、出しちゃるき。」
そう言うと人間は主に向かって行った
何か話してる…
何を話してるのかは聞こえない。
暫くすると主が青い顔してこちらに来た
ガチャ
そう音がしてあたしを囲っていたかこいが開いた
「ほら、おいで。」
先程の人間とは別の人間が来た。
あたしは頷いてその人間についていく。
一度立ち止まってあたしは麗さんたちの方を向いた
「…ありがとう。また、…ね。」
あたしはそう告げた
(あぁ、こっちこそありがとな。楽しかった。)
(また、我輩の話を聞いてもらえんか?)
「…はい。元気…で。」
あたしはこれ以上ここにいたら、せっかく出して貰えたのにまたここにいたくなる
だから急いでその人間について行った。



