「さぁ、皆今日は家で遊び。ね?」
「……俺、帰ります。」
「い、いーくん。」
抱えてもらった子はあたしの方に歩みだす。
目の前に行くと再びあたしを抱えられた
(え…?)
「ちょっと、以蔵くん?危ないわ」
「危なくないです。さっきまで俺抱えて来ましたから。では。」
あたしを抱えると再び走り出した。
「いーくん!」
後ろで何か聞こえるけど、気にせず走り出していた。
どのくらい走ったんだろ。
気付けば、さっきよりも大きいところへと入っていく。
ここはどこ?
さっきみたいに追い出されるの?
「せんせーーっ!」
ただっ広いところに連れこられ、あたしを抱えたまま叫ぶ。
するとまた奥の方から、人間がやってきた。
今度は優しそうな男の人。
「以蔵、いつも言っているでしょう?道場で呼ばない、と。」
「それより、先生!この子怪我してるから、薬下さい!」
あたしをその人に見せた。
「酷い怪我ですね。待っててください。薬を持ってきますから。」
その人は急いで来たところに向かった。



