「……に、…?」
「うん。体の方は大丈夫?」
あたしは頷いた。
いーくんたち以外の人間と話すなんて、初めて。
あぐりちゃんはいい匂いがする。
少し離れていてもいい匂いがする。
「そっか。これ、食べれる?」
あぐりちゃんが差し出してきたのは、いつの日かいーくんにもらった白い塊にそっくりだった。
あたしは頷いて受け取った。
手を差し出した時に気がついた。
人間と同じようなものを身につけていることに。
「何も着てなかったから、勝手にあたしのを着させたの。丁度でよかったわ。」
なんだか苦しいな。
これを取りたい。
だけど、どう取るか分からないから諦めた。
「さ、お食べ。」
「……。」
あたしは白い塊を上手に手で掴んだ。
だけど。
「あ、落ちたよ?ほら、あたしが持ってあげるからそれをお食べ。」
手を使ったことはないから、うまく掴めなくて落ちた。



