聞いた時何度母様を恨んだか
なんでそんな凄いことを教えてくれなかったの?
なんであたし以外の狼は知ってるの?
どうして
どうして
どうして…!
恨んだ
母様も他の狼たちも、擂も。
そういったせいかあたしは皆を少しずつ避けて行った。
なのに
(鈴鶫さんの尻尾、とても素敵です)
(あのすばしっこさ、憧れです!)
同じことを何回も何回もいいながら、あたしにどんどん近づいてくる。
人間になるためには多分皆とお別れしないといけない。
昔のあたしは迷っていた。
いーくんたちを取るか
一族を取るか
けど、今のあたしなら迷いなんかない
迷わずいーくんたちを取る
だから、
あたしに…
「…近づくな。…あたし…近づくな。」
(え…?鈴鶫?何言ってるか分からない)
(そうだよ。何おかしなこと言ってるの?)
(あたしの前から消えろ。)
そう言うとその場の雰囲気が真冬みたいに一気に凍りつくように冷めた



