「鶫に文を書きたいんだ。けど、俺文を書いたことないからな。」


「あー、そういうことか。いいぜ？」


「本当か？助かった」


「お安い御用だぜ。んで、どういう風に書きたいんだ？日頃の感謝の気持ちとか、あいつのことを変わらず好きっていう気持ちを伝えるとかいろいろあるぞ。」


「全部だ。」


「欲張りだな。」


伊藤は呆れ顔で俺を見た


「欲張りは何がいけないんだ？あいつは俺の全てだから、そう思うんだ。」


「あーはいはい。惚気はいいから。」


「…ッチ。で？どう書けばいいんだ？」


「思った事を思いのままに書くんだよ」


「は？意味が分からない」


「…こいつ、高杉より馬鹿だ。」


「聞こえてる」


「本当の事。例えば、お前が鶫のことを手放したくないなら、手放したくない。とか、だよ。今思ったことを全部文字にして表せ。」


伊藤が珍しく真剣な顔をしてるから、俺も真剣に聞いた