(わぁ、綺麗なお花!)
あたしは偶然見つけた花畑に近寄った。
綺麗だし、それにいい香り…
あたしは夢中になって花を見たり匂ったりした。
ゴンッと鋭い音がしたと同時に、頭に痛みが走った。
(いっ…。)
あたしは悪い予感がして後ろを振り向くと石を持った童がいた。
あたしはその場から急いで走って逃げたけど、頭が痛くてうまく走れなかった。
走って走って童たちから逃げた。
「へへっ。逃げても無駄ー。」
けど、走った先が行き止まりで追いつかれてしまった。
そして、今に至る。
痛みで動けなくなったあたしに童たちがジリジリと近寄ってくる。
誰か助けて…
覚悟を決めて目を瞑った。
クゥーン
あたしがそう鳴いた時だった。
「うわぁっ!」
一人の童が叫んだ。
あたしは驚いて目を開けた。
目の前にあたしを庇うように背を向けていた3人の童がいた。