会いたい。~それは2度と叶わない願い~


「…してもらったら恩返しをする、というのが武市先生から教わったことの一つですから。」


「…出来た先生やな。」


「はい。…学問も武道も絵画も凄い出来た人ですから。」


「もっと、鈴の話を聞かせて…ほしいんや。駄目か?」


「あと少し…ですよ?」


「…分かった。」


干城さん達が来るのはもう少し時間がかかりそう


だから山崎さんと話すことにした


土方さんたちは周りにいたが、口を挟むことなくあたしと山崎さんを見守っていた


「…坂本龍馬はどんな…奴やったんや?」


「龍馬さんは、今と比べものにならないくらい童の時は泣き虫でしたよ。以蔵さんによくメソメソするなって怒られてましたっけ。」


あたしがまだ狼だった頃の以蔵さんたちを想像した


もう一度あの頃からやり直したい


「…中岡慎太郎は?」


「慎太郎さんは、学問が得意でした。だから、武道が得意で行動力や決断力のある龍馬さんとは真反対な性格です。真反対でしたけど、昔から今もずっと一緒にいましたね。」


「岡田以蔵…は?」


あたしは一度黙った


泣きたい気持ちを押し殺し再び口を開いた