「ははっ。お手上げです。」
あたしは両手を上に挙げた
「そうですよ。土方さんのおっしゃる通りです。あたしは鈴鶫です。」
もう『嘘』はこの人達には通用しない
もし何かあればここを強行突破で行こう
あたしは上に挙げてた手を下ろした
いつでも刀が抜けれる状態にした
「けど、今は鶫です。」
「どういうことだ?」
「あたしは名を変えたんです。鈴鶫から鶫へ。確か、佐伯さんを殺した日に変えました。」
「そもそも何故に佐伯を殺したんだ?」
斎藤さんは静かだけど、何処か怒ってる様子だった
「そんなの決まってるではないですか。あたしの大切な人を殺したからですよ。」
あたしは睨むように斎藤さんを見た
「あたしを拾ってくれた大切な人とその人の恋仲を2人とも死に追いやったんですから。許せなかったのです。」
「佐伯がそんなことをしたのか?いつなんだ?」
「確か、4年前の夏の頃です。殺させた2人はあたしを残して駆け落ちをしようとしてました。心配だったあたしはそっと2人の後を付けたんです。けど、京を抜ける橋のところであいつは殺したのです。」
今でもあの時のことを鮮明に思い出すことが出来る
出来ることなら思い出したくはない



