「…鶫だ。」
「鶫さんだったのですね。」
ニヤニヤした顔で俺に聞き返す
「あの方なら今、」
そう言いかけた時だった
バタン
「鶫さん、そこに行っては駄目です!」
「うるひゃーい!…ひっく。」
勢いよく扉が開けられたかと思うと顔を真っ赤にさせお酒の匂いがする鶫が倒れるように入ってきた
「鶫?!」
「あはは〜!干城さんだぁ!」
鶫は俺を見つけるとよじよじと仰向けになったままこちらに向かってきた
「おい、何があったんだ?」
「鶫さんは水を飲みに行ったんです。戻ってきた時にはもう既に酔ってました。多分水と間違えたのかと。」
「はぁ…。おい、水を持ってきてくれないか?」
「わ、分かりました!」
バタバタと鶫の後に来た奴は水を取りに走っていった
「椋、悪りぃが布団を一組出してくれ」
「御意。」
椋に布団を出してもらうように頼み、俺は鶫を横抱きにした
「…星。」
「え?」
「…星、みたい。」
「なんでだ?」
「…星が見たくなったからです!」
俺の胸板あたりを軽く鶫は何度も叩く
「我儘だろ。」
「うるさいっ!以蔵さんはあたしに星を見せてくれたんだよ?なんで、干城さんは見せてくれないの?!」
赤い顔でより赤く顔を染め俺に怒る
「以蔵さんなら見せてくれた!干城さんはなんで見せてくれないの!」
俺は鶫の言葉を無視して、布団を敷き終わった椋に声をかけた
「椋、お前部屋から出ろ。この部屋に誰にも入らなすなよ。」
「御意」
椋はさっさと部屋から出た
すると外から話し声が聞こえたが、直ぐに静かになった



