「…っ。」 以蔵さん 貴方って文字を書くの苦手って言ってたのに 文を書くのは嫌いって言ってたのに 嫌いな貴方が書いた文は大切に肌身離さず持っておきます。 文を読み終わったあたしはそれを丁寧に小さく折りたたむと巾着の中に入れた 「…干城さん。読み終わりました。」 「そうか。なら、今夜は屋敷に泊まれ。今から帰るとなるとすぐに真っ暗になるからな。」 「…はい。」 あたし達は立ち上がり、屋敷に戻った