会いたい。~それは2度と叶わない願い~



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「……っ!」


いつの間にかうたた寝をしてたみたい


あたりはすっかり明るくなっていた


「…これは」


あたしが寒くならないように誰かの羽織りがかけてあった


それに慎太郎さんたちがいた部屋とは別の部屋で寝かされていたあたし


「起きたのか。」


誰かを呼ぼうと立ち上がった時丁度谷さんが来た


「はい。…あの、谷さん。ここは?」


「客間だ。中岡さんは二階にいる。…っと。お前はまず飯食ってからにしろ。」


「けど。」


「いいから食え。」


「…はい。」


「ほら。」


あたしは谷さんから朝餉を受け取った


「おにぎり…」


「嫌いだったか?」


「いえ、その逆です。大好きです。」


あたしは谷さんに微笑んでおにぎりを頬ばった


「っふ。ゆっくり落ち着いてから食え。俺は中岡さんのところに戻る。」


「はい、ありがとうございました」


「…それと、俺のことは干城でもいい。皆は干城と呼ぶから、谷と言われると悪寒がする。いいな?」


「はい、干城さん。」


あたしがそう名前を呼ぶと干城さんはふわりと微笑んで、部屋を出た


…ッチク


何故か胸が痛む
以蔵さんの時と同じ痛み
山崎さんの笑顔とは別の痛み


山崎さんは以蔵さんと何処か似ていた


けど、干城さんは…


そこまで考えてあたしは首を左右に振った


「おにぎり食べて上に行きましょう。」


余計なことを考えるのは今はやめて、
おにぎりを食べ始めた