会いたい。~それは2度と叶わない願い~


俺は追うのを一旦やめ、考えた


(あそこの道…。…あっ!そや、あそこは京を出る橋があった筈や。)


俺は裏路地に入らず遠回りして、
橋へと向かった





橋へと着くと案の定鈴がいた


俺は気付かれては困るのでかなり離れて耳を澄ました


幸いにもここの周辺は俺と鈴しかいない


鈴は橋の近くの草むらにしゃがみ、買ったばかりの菊を置いた


そしてそのまま手を合わせた


「___________」


耳を澄ましても、何を言っているのかは聞こえない


「_________」


けど、時々啜り泣く声が聞こえる。


「……。」


「__________」



「……はぁ。」


しゃーない。
ここにおっても、あれやし帰ろ。


俺は踵を返して一歩踏み出そうとした時だった


バギッ


近くにあった小枝を踏んでしまった


「…っ。」


俺は恐る恐る後ろを振り返った


鈴がこちらを驚いて見ていた


すると、鈴はこちらに走ってきた


涙を拭いながら。


「山崎さんっ!」