(なら、私が教えてあげるわよ。)



母様、華はとても綺麗な毛並みで羨ましいくらい。



大人になったら、籟様という大きな鷹に名付けてもらうと母様はおっしゃってた



だから、早く大人になるのが楽しみで仕方ない。



(いや、それでは…。だから、あの、その…)



(はっきり言わないと分からないわよ。)




(…〜っ。えっと…、この辺りを散歩してきてもいいですか?!)



あたしは思い切っていうと思った以上に声が大きかったみたいで、母様はびっくりしていた。



(…クス。ええ、よろしくてよ。遅くならないようにね。)



(はい!行って来ます!)



あたしは母様から許可を得たのが嬉しくて嬉しくてあたしは駆けていった。



その様子を母様は微笑んだ。










あたしは新しい土地を駆け出した。



これが始めてではない。



けど、ここには人間があまりいないと聞いたから。



あたしは昔何度も人間に酷いことされた



石を投げられたり



光った鋭い何かで追いかけ回されたり



いつの間にかあたしは人間が嫌いになっていた。