会いたい。~それは2度と叶わない願い~


あたしも何かを感じ取った。


耳を澄ませ
気配を感じ取った。


伊東さんの部屋の天井か床下から人の気配がする。


もっと静かに聞いてみると、
微かに呼吸する音すらも聞こえ、
誰かの匂いもする。


「ねぇ、こんな難しい話は鈴には似合わないわよ。ほら、こちらにおいで髪を結い直してあげる。」


伊東さんは無理やり話題を変え、あたしを伊東さんの膝に座らされた。


あたしは大人しくして伊東さんに髪を結い直してもらう。


これが初めてな訳ない。


これまで、


いや、年を越す12月くらいからこんなことは頻繁にあった