ガシッ


俺は藤堂さんの腕を掴んだ。


「なっ…!なんだ?!」


俺のそんな行動に驚いたのか、声が裏返ってる藤堂さん。


「何があったか詳しく教えてもらえますか?」


なんとなく


なんとなくだけど、鈴に関係のあることで藤堂さんは落ち込んでいるんだと思う


「…鈴の髪飾りを割ってしまったんだ。」


ポツリポツリと小さな声で藤堂さんは話し出す。


「俺が、鈴を無理やり外へ連れ出そうと腕を引っ張ったから…」


「鈴は、なんて言ってたんですか?」


「部屋から出てってくれって言われたんだ。だから、俺は部屋から出てきたところなんだ。」


「…っ。」


「え、ちょっと?!山崎さん!?」


俺は藤堂さんを残して鈴のところへと急いで向かった