山南さんが亡くなった後、伊東さんが言っていた"西本願寺"というところに新選組の皆さんとあたしは越した。
越してからというもの、あたしの生活は前より変わった
午前は土方さんの小姓として働いた
午後は伊東さんと話すことが多くなった
それに1人部屋ももらえた
だから、1人でいることも前より多くなった
「……」
今日も1人部屋でただぼーっと過ごしていた
こういう日は大抵
土方さんの手伝いが要らない日や
伊東さんが仕事で忙しい時だ。
「……外に出たい、ですね。」
いくら少し生活が楽になったからと言っては、他の隊士たちにはあたしの存在はまだ秘密。
だから、自由に部屋からは出られない
