あたしは僅かだけど、伊東さんの匂いを嗅ぎ回る 初めて会った日の夜、嫌でも伊東さんの匂いは覚えてたあたし。 あたしは思い出しながら伊東さんを探し当てる 「伊東さん!」 ガラ! あたしは勢いよく襖を開け名を叫んだ 「おや、昼間にあなたにお会いするのは初めてじゃないかしら。」 伊東さんは呑気に部屋でお茶を飲んでた 「伊東さん。」 あたしは襖を閉めて伊東さんの前に正座した そして、出来るだけ小さな声で話す 「山南さんって、もう…」 「えぇ、そうですよ。思ってたより早かったわ。」