「ごめんなさい。」
「いや、いい。今動けるのならば、風呂に入っくるか?」
「はい。」
「そうか。なら、俺についてこい。今日は俺が見張ってやるから。」
そう言って俺は残った夕餉を持ち部屋を出た
その後ろを鈴がついて歩く
空を見上げるとすっかり夜になり、月が輝いていた
「山崎さん?」
「え?」
月に見入ってしまったのか、思わず立ち止まっていた
「いきなり立ち止まってしまったので…」
「あぁ、そういうことか。ごめんな。」
俺は再び歩く足を進めた
そのあと勝手場へ行き、残飯を置きお風呂へと向かった
「ゆっくり、気にせず入れよ。」
「はい。」
ピシャッ
鈴はお風呂へと入って行った
「はぁ…」
なんだか、今日の分の疲れが一気に来た
日に日に鈴への気持ちが大きくなってる気がする
「こんなに好きになったの、鈴が初めてや。」
俺は昔は1度や、2度くらいは恋したことがある
けど、こんなに人を好きになるほどではなかった。