8月だけどひんやりとした夜風があたしたちを涼ます
「鶫、おいで。」
あたしは屋根から落ちないように以蔵さんの足の間に座り込んだ
ふわりとうしろから以蔵さんは抱きしめてくれる
「これから、また忙しくなる」
「はい。」
「…頼むから、死なないでくれ。」
以蔵さんの声が珍しく震えていた
「以蔵さんもですよ。あたしは死んだりしません。以蔵さんと夫婦になるまであたしは死にませんから。」
「俺も。」
「約束です。」
「あぁ。」
あたしたちは小指を絡める代わりに深い口付けを交わした
「……っん、い、ぞう、さん。」
「…はぁ、鶫…」
止むことのない口づけ
以蔵さんはあたしから唇を話すと首の後ろにそっと口付けた
それと同時にチクリと痛みが走った
「…消えたら何度でも付けてやる。」
そう耳元で囁かれあたしは背筋がゾクリとした



