会いたい。~それは2度と叶わない願い~


以蔵さんの言うことは守らないと…


あたしは心の中で何度も繰り返した


言うことは守らないと…



「鶫、待たせたな。」


「以蔵さん、おかえりなさい。」


「ん。」


「わわ!くすぐったいです。」


以蔵さんは人前なのにも関わらずあたしの頭を撫でる


以蔵さんの手は、剣だこがたくさんできててゴツゴツしている


それと、暖かくて大きな手。


あたしはそんな以蔵さんの手が大好き。


「ご褒美だ。」


そう言って両手であたしの頭を撫でる


「ご褒美?」


「ちゃんと俺の言いつけを守ってたからな。」


そう言ってふわりと笑った以蔵さんの笑顔はとても綺麗でした。


あたしの心臓は鷲掴みにされたみたいに苦しい。


「さて、帰るか。」


以蔵さんはあたしの髪紐をほどいて、手でといた


「このままで、ですか?」


「…あー、ほどいたお前を見せたくないな。ちょっとこっちこい。」



そう言って以蔵さんはあたしを裏路地へと連れて行った


「ほら、後ろ向け。」


「はい。」


あたしは言われた通りに後ろを向く