団子を沢山食べて店を出ると、すっかり夕方になっていた
「寄りたいところがある。」
「何処ですか?」
「着けば分かる。」
以蔵さんはあたしの手を握り歩き始めた
以蔵さんは教えてくれなかったら絶対に教えてくれない。
だから、あたしは黙って以蔵さんに手を繋がれたままついていく
「お前はここで待ってろ。動くなよ。」
目的地へと着くなり以蔵さんはあたしを置いて店に入って行った
上を見上げて看板をみる
「…う、め?」
"宇目"
と書かれた看板が目に入った
山縣さんに読み書きを教えてもらっててよかったです。
「何のお店でしょう。」
あたしはチラリと店内を見た
簪や、髪飾りがたくさん置いてあった
一歩足を踏み出してみる
けど、その足を一歩後ろに下げた



